レポート 〜成功する会計事務所のセオリー

バックナンバー

経営者の関心を考える

(17/2/1)

   先日、ある飲食店の経営者の方と話す機会がありました。

 知人の紹介で顧問契約をしたメインの会計事務所(A事務所)とセカンドオピニオンとして別の会計事務所(B事務所)の関与を受け、売上は順調に拡大し、4店舗を運営する経営者の方です。

 この経営者の方に、A事務所について聞いてみたところ、次のような話をしてくださいました。

 『年に一度、税金の申告をしてくれるのは理解できる。毎月料金を支払っていて、毎月たくさんの資料を持ってくる。しかし、資料には“勘定科目”という馴染みのない言葉が使われており、自分のやっている仕事と結びつけづらい。

 また、毎月説明で利益の話をしてくれるけど、いつも見るのは預金通帳。
 利益が出たと言われても、預金はそこまで増えていない。
 そのギャップについて詳しく知りたいのに、教えてくれないのはなぜ?』

 一方、セカンドオピニオンであるB事務所に対しては
『○○先生はすばらしい。経営のパートナーです。』
とおっしゃっていました。

 B事務所のどういうところが良いのか?を尋ねてみたところ、

 ・難しいこともわかりやすく単純化して説明してくれる
 ・いろいろな知識を持っていて、悩み事がすっきり解決する
とのことでした。

 A事務所とB事務所の違いは何でしょうか?

 顧問のA事務所も、情報や知識の仕入れは抜かりなく行っているはずです。

 ただ、更に一歩踏み込んでいるのがB事務所で、顧問先へわかりやすい説明を心がけちょっとした疑問にも耳を傾けることにより、より深い相談や悩みを引き出すことができ、知識を最大限に活用できているのだと思います。

 A事務所とB事務所の違いは、知識の量ではなく、わかりやすさや心理的距離の近さにあります。

 重要なのは、顧問先に対して親身になり、「お客様のために何ができるか?」を常に意識することだと強く感じました。