商店街として全国初の免税手続一括カウンターがオープン
   
カテゴリ:税務
作成日:05/29/2015
提供元:21C・TFフォーラム
  


 経済産業省は、5月28日から、商店街として全国で初めて、岡山県岡山市の表町商店街・ロマンチック通り商店街において免税手続一括カウンターがオープンしたことを明らかにした。本年4月1日から、地方における免税店の更なる拡大に向け、免税手続一括カウンターを運営する第三者にまとめて免税手続きを委託できる「手続委託型輸出物品販売場制度」が創設された。

 平成25年度税制改正では、免税店を全国的に拡大させるための施策として、昨年10月1日から、従来免税販売の対象ではなかった消耗品(食料品、飲料品、薬品類、化粧品類など)を含めた全ての品目を消費税免税の対象とするとともに、手続きに必要な書類等の様式を弾力化した。新たに免税対象物品に加えられた消耗品は、同一の輸出物品販売場における1日の販売額の合計が5千円を超え50万円までの範囲内のものとされる。

 さらに、平成27年度税制改正においては、手続委託型免税店制度が創設され、各免税店が、商店街やショッピングセンター等に設置された「免税手続カウンター」を営む事業者に免税手続きを委託して、同カウンターにおいて、各店舗の免税手続きをまとめて行うことができるようになった。この改正は、27年4月1日以降の免税品販売から適用されている。

 また、免税販売の要件として一般物品1万円、消耗品5千円とされている「購入下限額」について、手続委託型免税店の場合は、免税手続カウンターにおける合算額による判定を可能とする。例えば、ショッピングセンターなどでの買い物の場合、各店舗の買い物額を合計して購入下限額を超えれば免税となる。これにより、店舗における負担を軽減するとともに、外国人観光客等が個々の店舗ごとに免税手続きを行う煩雑さが解消される。

 経済産業省としては、今回の事例をモデルケースとして、多くの商店街に本制度を活用した商店街ぐるみの免税店化を進めてもらうよう取り組んでいく方針だ。なお、今回オープンした岡山市表町商店街・ロマンチック通り商店街の免税手続一括カウンターの設置場所は、岡山天満屋5階ギフトサロン、地下1階食品ギフトサロンで、開始時免税店数は表町商店街・ロマンチック通り商店街の加盟店20店舗あり、両商店街における免税店数は一般型免税店10店舗と合わせ30店舗に拡大している。