環境産業の市場規模は過去最大の約105兆円と推計~環境省
   
カテゴリ:その他
作成日:08/03/2016
提供元:21C・TFフォーラム
  


 環境庁が公表した環境産業の市場規模・雇用規模等の推計結果によると、環境産業の市場規模は、2014年に約105兆4133億円(前年比約1.3%増)となり、過去最大となった。2000年(約57兆9416億円)との比較では市場規模は1.8倍となっている。全産業に占める環境産業の市場規模の割合は2000年の6.2%から14年の11.1%まで増加、環境産業がわが国の経済に与える影響は大きくなっている。

 特に、「地球温暖化対策」分野は、地球温暖化対策の進展に伴い、増加傾向が続いており、2000年の約3兆8482億円から14年は約37兆7116億円へと約10倍に増加。2004年以降の「低燃費・排出認定車」・「ハイブリッド自動車」等の成長により、「自動車の低燃費化」分野が増加。また、2012年以降は、固定価格買取制度等による太陽光発電システム等の急成長に伴い、「クリーンエネルギー利用」分野が大きく増加している。

 「廃棄物処理・資源有効利用」分野は、4分野(ほかに「環境汚染防止」分野と「自然環境保全」分野)の中で最も大きく、2008年まで増加を続けたが、2009年の景気後退の影響を受けて落ち込んだ。それ以降は、再び微増傾向にあり、2014年は前年比0.2%減とほぼ横ばいの約45兆8334億円となっている。「リサイクル素材」は2000年に比べ、約1.4倍に成長している。

 また、国内の環境産業の雇用規模は、2014年に約256万人(前年比1.6%増)となり、過去最大となった。2000年(約179万人)との比較では約1.4倍となった。特に、 2013年には「再生可能エネルギー利用」の成長により、地球温暖化対策分野における「クリーンエネルギー利用」分野が、2012年の約9.8万人から2014年の約20.4万人へと2年間で約10万人増加している。

 環境産業の輸出入額は、2004年以降に増加し、2009年に景気減速の影響を受けて落ち込んだが、それ以降再び増加し、輸出額は約16.7兆円(前年比6.4%増)、輸入額は約3.3兆円(同4.2%増)となり、いずれも増加傾向にある。「地球温暖化対策分野」 が急速に増加しており、輸出では「低燃費・排出認定車」・「ハイブリッド自動車」が、輸入では「クリーンエネルギー利用」が大きな割合を占めている。

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