メーンバンク調査、地銀シェア拡大傾向に足踏み感
   
カテゴリ:金融
作成日:11/30/2015
提供元:21C・TFフォーラム
  


 帝国データバンクが発表した「全国メーンバンク調査」結果によると、企業がメーンバンクとして認識している金融機関の全国トップは、「三菱東京UFJ銀行」で企業数は10万2973社となり、2009年の調査開始以降7年連続のトップとなった。ただし、全国シェアは7.07%(前年比▲0.04ポイント)で、6年連続の減少。2位は「三井住友銀行」の7万9796社(シェア5.48%、前年比+0.001ポイント)だった。

 3位には「みずほ銀行」(6万3455社、シェア4.36%、前年比+0.02ポイント)、4位は「りそな銀行」(3万99社、同2.07%、0.00ポイント)がランクイン。例年上位の都市銀行に続き、5位は第二地銀の「北洋銀行」が2万4951社(シェア1.71%、前年比▲0.001ポイント)、6位に地銀の「千葉銀行」(2万915社、同1.44%、▲0.001ポイント)が入り、上位の10行は調査開始以来同じ顔ぶれとなった。

 企業がメーンバンクとして認識している金融機関を業態別にみると、「都市銀行(5行)」のシェアは20.13%と前年を0.005ポイント下回り、調査開始以来シェアの減少が続くが、減少幅は縮小傾向が続いている。対して、シェアを伸ばし続けていたのが「地方銀行」(シェア38.92%)だが、今年は前年比で0.0001ポイント増とほぼ横ばいの推移となった。広がる一方だった都市銀行との差は昨年と変わらない状況になっている。

 他方、「第二地方銀行」(シェア10.79%、前年比▲0.02ポイント)は2年連続、「信用金庫」(同23.21%、▲0.05ポイント)や「信用組合」(同2.53%、▲0.02ポイント)は6年連続でシェアが低下している。また、各地域に本拠地を置く企業がメーンバンクとして認識している金融機関をみると、関東・中部・近畿の3大都市圏で、首位のメガバンクがシェアを縮小している。

 その他、東北地方で「七十七銀行」(地域シェア13.21%、前年比▲0.17ポイント)がシェアを落とした。一方、「北洋銀行」(地域シェア34.68%、前年比+0.09ポイント)、「広島銀行」(同15.38%、+0.14ポイント)、「伊予銀行」(同21.86%、+0.07ポイント)など、各地の有力銀行はシェアを拡大させている。

 九州では上位4行がすべて地域シェアを拡大させ、「西日本シティ銀行」(同11.94%)と「福岡銀行」(同11.84%)との差は昨年引き続きさらに縮小した。また、3位と4位には、今年10月に経営統合した「肥後銀行」(同7.21%)、「鹿児島銀行」(同5.50%)が続き、ともにシェアを伸ばしている。

 同調査結果はこちら