国内銀行101行の平均年間給与は616万円
   
カテゴリ:金融
作成日:07/31/2015
提供元:21C・TFフォーラム
  


 東京商工リサーチが29日に発表した「国内銀行101行の平均年間給与調査」結果によると、2015年3月期の国内銀行101行の平均年間給与は616万円だった。前年より4万円(0.6%)増加し3年連続で前年を上回った。だが、ピークだった2007年3月期とは34万3000円の差がある。平均年間給与のトップは2年連続で「三井住友銀行」(879万5000円)、2位は前年と同じ「東京スター銀行」(821万2000円)。

 業態別の平均年間給与は、大手行が747万7000円(前年比0.5%増)、地方銀行が632万5000円(同0.3%増)、第二地銀は560万7000円(同1.0%増)と、全業態で前年を上回った。引き続き倒産減少による与信管理コストの減少や株価上昇などから収益が改善し、平均年間給与は増加した。大手行との差は地方銀行が115万2000円で1万5000円拡大した。第二地銀は187万円で2万3000円縮小した。

 ただ、大手行と地方銀行、第二地銀の差は100万円から200万円近くある。地方銀行と第二地銀との差は71万8000円で、前年より3万8000円縮まった。安倍政権の賃上げ要請を受けて銀行業界でも賃上げやベースアップに動いた。だが、国内業務は低金利の貸出競争が激化しており、海外向けの高収益部門を展開する大手と、地場企業への貸出など低収益運用を中心とする地方銀行・第二地銀との差は広がっている。

 従業員の平均年齢別で平均年間給与をみると、40歳以上は東京スター銀行(平均年齢40.8歳、821万2000円)、39歳以上40歳未満は静岡銀行(同39.3歳、766万6000円)、38歳以上39歳未満は三菱東京UFJ銀行(同38.0歳、791万6000円)、38歳未満は三井住友銀行(同37.2歳、879万5000円)が、それぞれトップ。平均年齢の若い層では、大手行と有力地銀が上位に並んだ。

 なお、銀行101行の2015年3月期の平均年齢は38.9歳で、前年より0.06歳上昇し、5年連続で上昇となった。業態別の平均年齢は、大手行が39.1歳(前年比0.3歳上昇)、地方銀行38.9歳(同0.1歳上昇)と上昇、第二地銀は38.9歳(同0.07歳低下)と前年を下回った。大手行は2011年3月期以降、転籍増や団塊世代の大量退職に対し、新卒採用が追い付かず平均年齢が上昇、初めて39歳代に乗せた。

 同調査結果はこちら