個人投資家の過半数は60歳以上のシニア層~日証調査
   
カテゴリ:その他
作成日:09/08/2016
提供元:21C・TFフォーラム
  


 日本証券業協会が全国の20歳以上の証券保有者を対象に6月に実施した「個人投資家の証券投資に関する意識調査」結果(有効回答数2024人)によると、個人投資家(本調査の回答者)の年齢層は、「60歳代」と「70歳代以上」がともに28%を占め、過半数(56%)は60歳以上のシニア層だったことが分かった。年収は、「300万円未満」が49%と最も多く、約7割(73%)が年収500万円未満となっている。

 証券保有額は、「100~300万円未満」が25%と最も多く、75%が保有額1000万円未満。そのうち、株式保有額は、「100~300万円未満」が27%と最も多く、7割超(73%)が保有額500万円未満だった。証券の保有状況は、75%が「株式」、53%が「投資信託」、22%が「公社債」を保有している。昨年と比べて株式は保有率が1ポイント上昇し、投資信託、公社債はそれぞれ1ポイント、3ポイント低下した。

 株式の投資方針は、「概ね長期保有・値上がり益あれば売却」が49%で最も多く、次いで「特に決めていない」16%、「配当を重視」13%、「株主優待を重視」12%、「値上がり益重視・短期間に売却」8%の順。株式の平均保有期間は、「10年超」が33%で最も多く、全体の半数程度が5年以上と回答。累計でみると、1ヵ月以下は2%、3ヵ月以下は3%、6ヵ月以下は6%、1年以下は13%だった。

 次にNISAについては、口座を開設した割合は53%で、申込み意向ありまで含めると62%に達する。年代別にみると、開設者の最多は60~64歳で63%、一方最少は40代で40%。60歳以上と比べると、20~50代では開設者は少ないが、開設意向がある人は11~17%と若干多い。個人年収別にみると、開設済みと意向ありの合計が多い層は、300~500万円未満の層で69%、1000万円以上の層で68%だった。

 NISAの改善点については、「非課税期間の拡充」を全体の51%が望んでいる。また、「年間投資可能額の拡大」が37%、「NISA口座非課税枠の再利用」が22%となっている。また、NISAを申し込むつもりがない理由では、「制度が複雑でわかりづらい」が42%と最も多く、年代別にみると、40~50代で比較的回答が多い。以下、「口座手続きが面倒そう」が33%、「投資する資金が確保できなかった」が21%で続く。

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