これだけは押さえておきたい・・・
(2016年6月)

本当に削るコストはそこですか?

人という資産にコストをかける
(株)S・Y ワークス 代表取締役
佐藤 芳直 氏
 「安易なリストラは企業を滅ぼす」。これは、バブルがはじけ、景気が下降し、次々と企業がリストラを進める中で、ようやく社会的に認知されてきつつある言葉でした。
 企業の生き残りには、コスト削減、すなわちリストラ(人もそれ以外も)が有効な手段であるという経営手法から、さまざまな企業がリストラに走った中で、今なお苦しんでいるということに対する一種の教訓でもあります。
 しかしながら、企業にとってコスト削減は至上命題であり、原材料費も高騰する中、避けて通れないこともまた事実です。
 では、どうすればいいのか。
 佐藤芳直氏は「人件費は資本である」と言います。
 つまり、働く人への給料、そして教育にかかっているコストは、企業が成長していく上での投資であり、ゆくゆくはその人材が会社の資本となってその会社をより強くしていく、ということです。
 では、ここで一つ考えてみてください。
 1日1万円の人件費がかかる人がいたとします。
 この1万円に対して、その人をリストラし、1万円の利益を増やすのか。この1万円を足掛かりに、1万円多く稼ぐ人材を育てるのか。
 1万円多く稼ぐ人材は、ゆくゆくは2万円、3万円と稼ぎを増やしていくでしょう。リストラした分の利益は1 万円以上は増えません。
 ましてや、これからは少子高齢化、超人手不足社会になることは必定。
 どちらがあなたの会社の糧となるのか。よくよく考えさせられる2時間のお話です。

「コスト大削減時代 人という資産にコストをかける」
佐藤 芳直 氏
第1巻  人件費とは資本である
第2巻  コストの意味を間違えていないか
◆プロフィール◆
「経営の目的は永続にある」という哲学のもと、“百年企業の創造”を提唱する。30年のコンサルティング実績は3,500社超。講演においては企業経営者のみならず教職者、そして子育ての情熱溢れた父母の間まで広く聞かれ、「日本一の感動講演」としてファンは多い。