これだけは押さえておきたい・・・
(2014年7月)

否認されず控除を受けるには?

グレーゾーンで迷わない
被相続人に係る債務・債権の整理方法
小林磨寿美税理士事務所 税理士
小林 磨寿美 氏

 「相続」の時にその評価が問題になるさまざまな財産の中でも、「債権」「債務」は民法と密接に関係し、その取扱いも複雑です。そこで今回は、「相続開始後に問題となる被相続人に係る債権・債務」について実務で問題になりやすいところを整理しました。

 内容は大まかに「債権の民法的問題と取扱い」「債務控除の要件と認定が問題なる場合」「判例から考える金銭債権の相続評価の圧縮の可能性」を取扱います。

 特に「債務」として認定されないと債務控除が否認されてしまうので、

被相続人の名義で取得した不動産御取得資金に充てられた借入金は債務控除できるか?
請求人が、被相続人の財産から親族に支払った金員は?
土地区画整理事業において見込まれる減歩は相続債務か?
被相続人が事業を承継した相続人が従業員に支払った被相続人時代の退職金の取り扱いは?

など実務で悩ましい場面が多々あります。

 また、被相続人の債権、特に社長貸付金と呼ばれるものは、そのままでは、ほとんど戻ってくる可能性がないにもかかわらず、高額評価されてしまう厄介なものです。判例からのその圧縮可能性を考えます。

 債権・債務の相続評価を体系立てて解説したなかなか聞けないお話です。ぜひお聴きください。


「グレーゾーンで迷わない
被相続人に係る債務・債権の整理方法」

小林 磨寿美 氏
第1巻  債務控除で否認されないために(1)
第2巻  債務控除で否認されないために(2)
第3巻  判例から社長貸付金の評価減の方法論を探る
◆プロフィール◆
税理士。金融財政事情研究会認定M&Aシニアエキスパート。法人関係のみならず資産税にも精通。日頃から判例・裁決等最新情報の分析も欠かさず、大変豊富な実務知識を持つ。『同族会社の売却と清算がわかる本』、『Q&A自己株式の実務』(共著)、等、著書多数。