古田土式新規開拓講座
一覧はこちら

第40回 決算書の格付けUP法

 新しいお客様の決算書を拝見していると残念な箇所がいくつもあります。

 少なくとも私のレポート読者様には気をつけておいていただきたいので、書かせていただきます。

よくある残念な決算書

役員退職金が特別損失ではなく、販管費に計上されている。

役員からの借り入れを、社長は返してもらうつもりもないのに、短期借入金として表示されている。(役員借入金として固定負債に表記)

割賦により生じた未払金を長期未払金として表記していない。

などなど。

 これらを改善することで、経常利益も流動比率も改善できます。そうすれば自然と銀行格付けだって良くなるのです。

 ちなみに、残念な試算表も挙げておきます。

よくある残念な試算表

月末に引き落とされるはずの社会保険料が、土日だったために、翌月初の発生として表記されている。(未払い計上)

中間納付した消費税が租税公課になっている。

賞与と減価償却が期中引当計上されていない。

などなど。

 これらのことで、固定費が安定するので利益計画がやりやすくなるものです。会計事務所によって試算表の表現は全く違うんだと改めて実感させられます。

 しかし、これでは会計事務所が経営に活かす役割を全うできないですよね。

 「これらの表現方法を改善して、これからは毎月の月次決算でしっかり数字を確認していきましょう。」

 「そして、これからは先読みする経営をしていきましょう。」とお客様にはお話をさせていただきます。

 これだけで、社長は一気に私に信頼を寄せていただけるものです。

 会計事務所の役割が税金の計算だけだと、これからの時代厳しいと思います。

 数字を経営に活かしていただけるようにサポートする会計事務所こそますます支持されていくのではないのでしょうか?

 共に中小企業を元気にするために月次決算を推進していきましょう!