第91回 「攻める力」「守る力」の重要なポイント

 「攻めのグループ」の3つの要素と「守りのグループ」の3つの要素は、それぞれ5つずつの分析値で診断します。そして、その6要素それぞれに、一つ、二つ最重要な分析値を持っています。そして、その最重要な分析値についての得点や、ポイントをまとめて知っておくことは極めて大切なことです。

 そこで、最重要の10の分析値について、その計算値を明確にして、得点を知り、その得点における状態を客観的に見ることが大切なのです。

 最重要分析値は、以下の通りです。

「攻める力」「守る力」の重要なポイントは

 この10の分析値については、それぞれの6要素分析で深く触れていきますが、この「攻める力」と「守る力」のポイントは、この10個の分析値を見ることで、特徴が明確につかめるのです。


 例えば、収益性 付加価値率  分析値 38.8% 80点 の場合、

 「売上とそれをあげるのに直接かかった仕入や外注費の割合はかなり好調で、会社発展のための粗利はある程度得られている。」と言う具合になります。このように10個の分析値のそれぞれの意味を知ることが重要です。

「攻める力」が強い会社の特徴

 会社設立してまだ数年から10年くらいの会社で、高収益を上げて毎年増収増益を続けている会社が多いのです。もちろん老舗の会社でもこの力が強い場合がありますが、この場合は、常に会社の革新が進んでいる会社であるという証拠です。

「守る力」が強い会社の特徴

 会社を設立して20年から30年くらいの会社で、過去において、何度となく高収益を続けてきた会社で、資金力が抜群な会社で、自己資本が多く、借入金がほとんど無いという会社です。この状態は、一朝一夕でできるものではありません。やはり健全な会社は、歴史がものを言います。

 そして、この「攻める力」と「守る力」で会社の位置を掴んだら、現状と問題点が解かってくるのです。これが、またまた良いところです。総合診断・格付けという点では、大きく会社の状態を分解して、現状や、問題点を大ざっぱにみることが大事なのです。あまり細かな点で、見てしまうと解からなくなります。

 やはり、「木を見て森を見ず」では困るのです。ですからまずは、森をきちんと見てから、次に細かく「木」を見る順序で見ていきましょう。「森を見て木を見ず」でもいけませんから。





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