第88回 総合診断1

 決算書を様々な分析の視点から計算し、分析の値を出していきますが、結局のところ自社がどのような状況かを端的に表すのが「総合診断」です。健康診断でも、一つ一つの検査の結果が出ても、全体として健康かどうかの判定をしなければなりません。会社においても同様で「木を見て森を見ず」にならないよう、総合診断をチュえっくすることが大事です。


(1)総合診断がなぜ大切か

 何につけても総合診断というものは、付き物です。なぜ付き物なのでしょう。

 それは、一目で、結論と言いますか、全体をわかりたいのが人情です。つまり格付けをすることなのです。

 自分の会社のレベルを“何か”を使って診断したら、「結局、うちの会社って一言でいったら、何点?」という話しなのです。この「何点」を知りたいのが、社長なのです。とは言うものの、この「何点」が知りたくないという社長もいます。現実から逃げるタイプの社長です。現実から逃げていたのでは、前へは進めません。しっかりと現状を知る社長が、会社を成長発展させるのです。

 そこでズバリ「現在、あなたの会社は何点」と出すのが総合診断です。よく新聞や、雑誌または格付け会社が、「○○企業ランキング」などというものを出します。このランキングを出す、つまり格付けをするとは、総合診断をしていると言うことですよね。銀行は、融資を実行するのかしないかを、何を根拠に決めるのでしょう。様々な要因の一つに、会社の現状を診断しているわけです。このように企業を取り巻く多くの人間が、会社を診断しているのに、「社長自身が会社を診断しないでどうします?」ということです。


 (2)総合診断の要点

 決算書で分析したら、総合診断を点数で出すことが出来ます。この「分析」には、コツがあるのです。それが、「6要素診断」なのです。そんなに難しいものではありません。なぜかというと、分析には、様々な経営指標があって、単純に(単純というのがミソ)公式にあてはめ計算すれば、わかるのです。詳しくはこのテキストを読んで頂ければ、深くやさしく理解されていくのです。

 決算書は、主に損益計算書と貸借対照表という二つの表から出来ています。この二つに何が書いてあるかを分析したら、50点とか80点とかがわかるのです。これで企業格付けが出来るのです。





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