第82回 損益計算書の見方(2)

損益分岐点売上高

 損益計算書は、損益分岐点売上高(経常利益がゼロになる売上高の事)を計算することのできる大切なデータでもあるのです。

<計算の方法>
(付加価値−経常利益)÷付加価値率(付加価値÷売上高)= 損益分岐点売上高

 なぜ、この損益分岐点売上高が重要なのかというと、経営者の関心事のひとつは、会社が、儲かっているかそうでないかでしょう。

 ですから、儲かるか儲からないかの瀬戸際の売上高ですから重要なのです。

 損益分岐点売上高は、小さい方が、売上が小さくても利益が出ると言うことで、売上高が同じであれば、多くの経常利益が出るのです。ですから、損益分岐点を引下げる方法は、とても重要な関心事となるのです。


損益分岐点売上高を引き下げる方法

 方法は二つ。

 (1)付加価値率を高く(変動費率を低く)する。
 (2)固定費を減少させる。


 この二つの項目は、経営改善または、利益を出すという視点での経営手法の大切な要素です。利益を出す為に、経営者がやらなくてはならない多くの事柄の中で、付加価値率をどうやって上げるか。別の言い方をすれば、いかに変動費率を引下げるか、ということです。仕入と、外注費は社外に流出する必要な費用ですが、1%の引下げが重要になるのです。また、固定費の削減は、必要な費用は少なく、不必要な費用はゼロにするということです。収益に繋がる費用が必要経費です。収益に繋がらない費用は不必要経費です。今日の支払った接待費が必要かどうか、もう一度ご検討下さい。


 是非、この機会に決算診断をしてみては、いかがでしょうか。





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