■安 定 性
(5)預金対借入金比率 企業の資産の中で最も流動性の高い(現金化しやすい)のは、いうまでもなく現金預金です。「借入金のうちどれくらいを直接返済できるか」を示していますので、企業の安定性を見る重要な指標です。 借入金の返済は日々の売上の中から捻出するわけですが、この指標は売上がなくてもどれだけ返済する余裕があるか」を見ることになります。 企業の立場からすると、現金預金の大小を判断する指標ですが、銀行の立場からするとこの指標が高いということは、「いいお客さん」ということになります。定期預金があることによって、それを担保として新たな借入(一般的には定期預金の9割までなら無条件で借りられる)が起こせます。そういう意味でも預金と借入金が両方あるという状態が見受けられることもありますが、「当座の用に備えるために、預金を確保しておきたい。金融機関に見捨てられないために、借入の実績を残しておきたい。」というような考えはお勧めできません。企業経営の安定化を図るためには、なるべく流動性の高い資産が多い方が良いのです。とくに、景気が良くない状況や企業の業績が下降気味のときは、できる限り借入金の返済を進めることが大切です。 是非、この機会に決算診断をしてみては、いかがでしょうか。
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