■資 金 性
(4)固定資産回転日数 固定資産回転日数は、固定資産がどれだけ有効活用されているかを表わすものです。設備投資したお金を売上として回収するまでの日数を示しており、この日数が短いほど効率よく設備を活用していることになります。 固定資産回転日数は短いほど資産が活用されていることを表します。反対に日数が長いほど過大投資が行なわれていることになります。固定資産は購入したその年度に資金がドンと支出され、その後、長期にわたって生産活動や販売活動に利用されます。生産活動や販売活動は売上を産む基礎であり、その売上によって、当初「ドンと支出」された資金が「少しずつ回収」されることになります。 固定資産の回転日数が長い場合、減価償却をカバーするだけの収益力をあげていないことになります。当初の設備投資が過大ではなかったか、現時点で固定資産が十分に活用されていないのではないか、といった原因が考えられます。ただ、気をつけなければいけないのは、固定資産は簿価を使用します。簿価とは帳簿上の価格を略したもので、取得価格から減価償却の累計額を控除したものです。 もし、設備投資を行なわなければ、その年の減価償却費の分だけ簿価が減少し、売上高が横ばいでも回転日数は短くなります。業績は低迷していても、見かけ上資産効率が良くなったような印象を与えます。
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