■成 長 性
(1)売上高増加率 まず、企業活動の基本が売上であることは、いうまでもありません。この売上が昨年に比べて増加しているか。増加しているとしてどの程度増加しているのか。一般的には、「今年は増収か」といわれるものです。企業の基本活動は、営業活動で、特に営業は、どの企業にとっても、不変性のある重要な活動です。 この売上が昨年より大きいということは、売上=価格×数量ですので、価格UPか数量増加ということになります。いずれか又は双方がUPするときに、売上の増加となります。売上は、企業が提供する財貨、サービスが社会的に受入れられる過程ですので、社会的に要請があったことの重要な証明となります。 しかし、この売上高増加率だけで、単純に喜ぶわけにはいきません。特に次の点には注意する必要があります。 1つは、価格を引き下げて、数量増によって、売上をUPする場合です。いわば薄利多売というケースです。このケースは、利益を犠牲にした売上増ですので、長続きはしないと思われます。利益の伴わない売上の増加は、企業にとっては、プラスにならないものです。 もう1つは、新製品、新店舗が生じたことによる売上増加です。この場合は、比較すべき前年度分がないので、その分が全て、今年度の売上増として組み込まれてしまうので比較可能性を失うことになります。このような場合には、既存品、既存店ベースでの売上比較が有効です。 是非、この機会に決算診断をしてみては、いかがでしょうか。
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