第41回 経営分析解説―成長性(1)

 経営者にとって「決算書」の見方のポイントを更に分り易く、解説していきます。是非、この機会に「決算書」が経営者にとって身近なものにしていただきたいと思います。


【 成長性 】

 会社の財政状態の良否、支払能力の程度を判断する要素です。それは、会社を継続的に運営していくために必要な資金の出所・使われ方は適正か、必要な資金をいつでも用意できる状況にあるかどうかということを捉えようというものです。

■損益計算書



■貸借対照表

(1) 売上高増加率 (%)
利益のモトである売上高の伸びを示します。

当期実績−前期実績  ×100
前期実績

(2) 付加価値増加率 (%)
生産・販売効率の伸びを示します。

当期実績−前期実績  ×100
前期実績

(3) 営業利益増加率 (%)
本業の営業活動から生じた利益の伸びを示します。

当期実績−前期実績  ×100
前期実績

(4) 経常利益増加率 (%)
日常的な経営活動から生じた利益の伸びを示します。

当期実績−前期実績  ×100
前期実績

(5) 自己資本増加率 (%)
自前の資本力の伸びを示します。

当期実績−前期実績  ×100
前期実績


決算診断提案書における成長性の分析指標

(1)売上高増加率(売上高の伸び率)

  当期売上高実績−前期売上高実績  ×100 (%)
前期売上高実績

で計算します。

理解するためのポイント
 前期と比べて当期の売上高がどれだけのパーセンテージで伸びているかを示している。

この分析項目の水準を高めるためのポイント
・前期に比べて売上高を伸ばすこと。


(2)付加価値増加率(稼ぎ高の伸び)

  当期付加価値実績−前期付加価値実績  ×100 (%)
前期付加価値実績

で計算します。

理解するためのポイント
 前期と比べて当期の付加価値がどれだけのパーセンテージで伸びているかを示している。この値が高いほど、付加価値の増加率が高い。

この分析項目の水準を高めるためのポイント
・前期に比べ売上高を伸ばすこと。
・商品・サービス力を高め付加価値率を高めること。


 是非、この機会に決算診断をしてみては、いかかでしょうか。





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