第17回 キャッシュフロー計算書のカンタンな見方(1)

 引き続き、経営者にとって「決算書」の見方のポイントを更に分り易く、解説していきます。
 是非、この機会に「決算書」が経営者にとって身近なものにしていただきたいと思います。



●キャッシュフローとは資金の「流れ」と「残」をあらわすもの

 上場企業においては、連結財務諸表を作成している会社は、連結キャッシュフロー計算書を、作成していない会社は個別財務諸表のキャッシュフロー計算書の作成が求められます。
経営において、キャッシュフローがどれほど重要かを考えると、これは当然のことともいえるでしょう。

 キャッシュフロー計算書というのは、カンタンにいえば、「その年度にどれくらいのキャッシュを稼ぎ、あるいは調達し、どれくらい投資に回したか。そして手元にいくらのキャッシュが残っているか」という、資金の「流れ」と「残」をあらわすものです。
 資金は会社にとって血液にもたとえられます。血液の流れが悪くなれば、人間は重体になって死ぬことになるかもしれないのですから、その重要性がわかります。

 さて、キャッシュフロー計算書は、図のような形になっています。

●キャッシュフロー計算書の事例●
(単位:万円)


ポイント1 キャッシュフローには「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」の3つがある。
ポイント2 フリーキャッシュフローに注目せよ。
フリーキャッシュフロー 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー


 見てわかるとおり、キャッシュフロー計算書とは、企業活動を「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに分類し、資金の調達と運用の状況を示すものです。それぞれ「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」といいます。





Produced By
「決算診断」プロス
株式会社プロス