第116回 月次決算と期中決算の目的の違いはどこに?

 前回、期中決算を経営に活かすことをお勧めしましたが、では、毎月の試算表や月次決算と期中決算の目的の違いはどこにあるのでしょうか?

 月々の積み重ねが期中決算になるわけですから、月々がいわば期中決算ではないか?と感じる方もいらっしゃるかもしれません。今回は、その目的の違いを明らかにしていきましょう。

 例えば、年度始めに計画していた設備投資を、予定通りするのか、変更するのかといった重要な経営判断は、期中決算という時点でしっかりと考えることが大切です。

 前半6ヶ月の経営成績次第では、後半の目標(売上・経費・利益)を修正し、そしてその戦術を見直すことも必要となります。

 年間目標の修正は「毎月の月次決算」でするものではありません。できるかぎり年間目標通り進めていくから目標に価値があるのです。しかし、中間時点では、資金などをふくめて現状に合わせた下方修正・上方修正が会社を健全に継続するために役立つものです。

 また、「精度が低い月次決算の会社」は、「精度の高い期中決算」で現状把握をするのは大変重要です。

 「期中決算」には残期間の目標をきちんと見つめ直して、変更すべきところを修正して、羅針盤ともいえる最善と思える価値のある目標にしていく使命があります。





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