第113回 会社存続のための売上・利益(4)

3.資金不足を生じないための売上高(収支分岐点売上高)

今回の決算実績


必要売上高・付加価値の算出 パターン1

必要売上高・付加価値の算出 パターン2

 資金は利益より大事です。なぜなら、黒字でも資金がなければ、倒産しますし、赤字でも資金が足りれば倒産しないという事実があるからです。

 もちろん、本来の経営はどんな場合でも黒字でなくてはならない事は言うまでもありません。

 収支分岐点売上高は、会社の年間の支出を年間の付加価値で賄うという売上高です。そこで、年間の支出を(固定経費−減価償却費+固定支出)という式で求めます。これは、固定経費は原則としてキャッシュの支払いがある経費としてみています。ただし、減価償却費だけはキャッシュの支払いのない経費ですから、固定経費から減価償却費を引くのです。

 そして、固定支出をこれに加えるのです。この固定支出には、どんなものがあるでしょう。例えば、借入金の返済元金の額、定期積金や、定期預金の預け入れ、固定資産購入手形の決済金額、納税資金、などが上げられます。この固定支出も資金繰りには、絶対に必要です。この支出の額も賄える付加価値があげられる売上高が、収支分岐点売上高なのです。





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