第108回 キャッシュフロー計算書

 「資金」があれば、赤字でも倒産しないですし、「資金」がないと黒字でも倒産することを考えますと、経営者にとってこの「資金」というものをしっかりと知ることは大変重要な事です。

 この「資金」の増減の実績はもちろんの事、その増減の原因分析が明確にできるものが、キャッシュフロー計算書です。

 キャッシュフローは、三部構成になっています。



一部:営業キャッシュフロー

 企業経営において、本業でどのくらい資金を獲得できたかの結果です。まずは、税引前利益からスタートします。

二部:投資キャッシュフロー

 固定資産の取得や、売却による資金の増減をみます。

三部:財務キャッシュフロー

 営業・投資活動の両方の活動(上積みキャッシュ高)を維持するためにどの程度の資金(借入金)が調達・返済されたかを見るものです。

 この三部構成のポイントは、営業・投資活動を合わせた「フリーキャッシュフロー」がとても重要なことです。この「フリーキャッシュフロー」がマイナスであれば、財務活動(借入金など)による資金調達が必ず必要になるのです。また、「フリーキャッシュフロー」に余裕があれば、それだけ、資金に余裕ができ、財務資金(入金など)の返済が可能になります。





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