「成長性」について
経常利益増加率=(当期実績−前期実績)/前期実績 の公式を頭に入れましょう。 この経営分析公式は成長性をみる重要分析値です。この意味を簡単に説明しますと、つぎの通りです。 この分析指標は、日常的な経営活動から生じた利益の伸びを示します。 企業の成長をみる上で、決算書の数字の中で、企業が成長していることがよくわかる数字があるのです。その中でも経常利益の金額が前期と比べてどのくらい伸びたのか、減少したのかは重要な数字です。 もう既にご存知の通り、経常利益は、会社が、特別な取引以外の日常、経常的な取引・活動の結果の利益です。企業活動の目的は、社会貢献など、それぞれの企業理念の達成にあるわけですが、「儲ける」ことも営利法人の大切な目的です。つまり、この「儲ける」を把握するのには、経常利益で測る意味が高いのです。 この指標は、「大幅な増減がある指標」と言えます。このように企業経営は、経営環境も含めて毎年毎年変化の激しさを感じます。 この指標を上げるポイントは、 経常利益を多くするために、経常利益の額は、(付加価値−固定費)で求められるわけですから、付加価値を増やす、固定費を減らすことを検討しましょう。そして付加価値は(売上高−変動費)で、求められますから、売上高を増やす、変動費を減らすということも必要なことがわかります。 成長性の分析には、「経常利益増加率」以外に次のような指標があります。 その2:売上高増加率 利益のモトである売上高の伸びを示します。 その3:付加価値増加率 生産・販売効率の伸びを示します。 その4:営業利益増加率 本業の営業活動から生じた利益の伸びを示します。 その5:自己資本増加率 自前の資本力の伸びを示します。
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