第9回 決算書から  自社の経営体力の基本「6要素診断」
成長性について

 前回で [健全性] を解説しました。
 今回は [成長性] の中味・内容について解説をしていきます。


 成長性とは
会社に投下された経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」が毎年継続的に効率良く活用され、成長・発展に向けての活動がとられているかをみているものであり、会社のバネの強さを表しています。



成長性は決算書の
「貸借対照表」「損益計算書」から見ています。
その関係は下図に示す通りです。




まず(1)の 一人当たり売上高増加率 です。
 利益のモトである売上高の伸びを示します。
 算式は
  今期決算数値−前期決算数値 ×100  (%) です。
前期決算数値
 ※今期決算数値=売上高÷今期と前期の平均従事員数
   前期決算数値=売上高÷前期と前々期の平均従事員数

次に(2)の 一人当たり付加価値増加率 です。
 生産・販売効率の伸びを示します。
 算式は
  今期決算数値−前期決算数値 ×100  (%) です。
前期決算数値
 ※今期決算数値=付加価値÷今期と前期の平均従事員数
   前期決算数値=付加価値÷前期と前々期の平均従事員数

次に(3)の 一人当たり営業利益増加率 です。
 本業の営業活動から生じた利益の伸びをを示します。
 算式は
  今期決算数値−前期決算数値 ×100  (%) です。
前期決算数値
 ※今期決算数値=営業利益÷今期と前期の平均従事員数
   前期決算数値=営業利益÷前期と前々期の平均従事員数

次に(4)の 一人当たり経常利益増加率 です。
 日常的な経営活動から生じた利益の伸びをを示します。
 算式は
  今期決算数値−前期決算数値 ×100  (%) です。
前期決算数値
 ※今期決算数値=経常利益÷今期と前期の平均従事員数
   前期決算数値=経常利益÷前期と前々期の平均従事員数

最後に(5)の 一人当たり自己資本増加率 です。
 自前の資本力の伸びを示します。
 算式は
  今期決算数値−前期決算数値 ×100  (%) です。
前期決算数値
 ※今期決算数値=自己資本÷今期と前期の平均従事員数
   前期決算数値=自己資本÷今期と前々期の平均従事員数

 以上の算式に則って、自分の会社の [成長性] 状態を把握してみたらどうでしょうか。





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