前回で [資金性] を解説しました。 今回は [安定性] の中味・内容について解説をしていきます。 安定性とは
安定性は決算書の 「損益計算書」と「貸借対照表」から見ています。 その関係は下図に示す通りです。 まず(1)の 経営安全率 です。 不況に耐える力(売上の余裕度)を示します。 「売上が何%下がっても赤字に転落しないか」その余裕率を表します。 算式は
次に(2)の 労働分配率 です。 儲け(稼ぎ高)の中でいくら給与になっているか示します。 ここで、固定費の大きな要素である人件費が付加価値に比べて高すぎると、 経常利益が固定費に食われてマイナスになってしまいます。 算式は
次に(3)の 借入金依存度 です。 投下資本がどれ位借入に依存しているかを示します。 借入金頼みでは、金融費用の負担も大きく、不安定になります。 算式は
次に(4)の 借入月商比率 です。 借入債務が売上高の何倍かを表し、借入のバランスを示します。 十分な売上が上がっていれば借入金の返済も苦になりませんが、 売上が不足すると返済に支障を来たすようになります。 算式は
最後に(5)の 預金対借入金比率 です。 当座の返済能力を示します。 会社の資産の中で流動性が高いのは、いうまでもなく「現金・預金」です。 「借入金のうちどれくらいを直接返済できるか」も、会社の「安定性」を はかる目安になります。 算式は
以上の算式に則って、自分の会社の [安定性] 状態を把握してみたらどうでしょうか。 次回は [健全性] について、解説をします。
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