第2回 決算書における「キャッシュフロー計算書」のポイント

(数字はサンプル企業の例です)


●キャッシュフロー計算書

      調 達 運 用 キャッシュフロー  





税引前利益 48 48 本業によりどの程度の資金を獲得したか
減価償却費 100 100
売上債権 14   14
棚卸資産   15 −15
その他流動資産   −2
買入債権 44   44
割引・裏書手形   11 −11
その他流動負債 83   83
その他固定負債   65 −65
その他   215 −215
(  289) (  308) (  −19) A.営業キャッシュフロー


固定性預金 50     固定資産の取得や売却による資金の流れ
固定・繰延資産   12 −12
(   50) (   12) (   38) B.投資キャッシュフロー
営業・投資活動 (  339 (  320 (   19) フリーキャッシュフロー(A+B)


短期借入金 20   20 営業・投資活動を維持するために、どの程度の資金が調達・返済されたか
長期借入金   50 −50
資本金        

(   20)

(   50) (  −30) C.財務キャッシュフロー
当座資金の増減 (  359 (  370 (  −11) フリーキャッシュフロー(A+B)

 キャッシュフロー計算書とは、企業活動を「営業活動」 「投資活動」 「財務活動」の3つに分類し、資金の調達・運用の状況を示すものです。

「営業キャッシュフロー」と「投資キャッシュフロー」を合わせて『フリーキャッシュフロー』となります。

・フリーキャッシュフローがマイナスであれば、財務活動による資金の調達が必要です。

・フリーキャッシュフローに余裕があれば、資金不足が生じにくい状態といえます。


●キャッシュフローの改善に向けて

今回の決算では

・フリーキャッシュフロー(   19)万円に対して

・財務キャッシュフローは(  −30)万円で、

・キャッシュフロー(当座資金の増減)は(  −11)万円となっています。

(改善のポイント)

(1)営業キャッシュフロー ・・・ 収益性の向上、取引条件の改善

(2)投資キャッシュフロー ・・・ 投資効率、減価償却費範囲内の新規取得

(3)財務キャッシュフロー ・・・ 資金計画、フリーキャッシュフロー内の返済

※上記により、自己資本力を高めていくことが重要です。

最も重要なのは営業キャッシュフローです。

営業活動は日常の積み重ねです。数値目標(予算)を作成し、管理を徹底することが重要です。





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