第88回 中小企業は社長力によって生き残れる!!

 東日本大震災後2ヶ月を経過した現在、被災地では今でも苦しい生活を強いられている多くの方々がいます。家を失い、家族を失い、会社を失い、生きる望みを持てない人も多くおられるかと思います。被災にあわれた方々のことを思うと悲しみに涙が出てしまいます。そのような中で、全てを無くしても、たくましくあきらめず未来に向かって進んでいこうと、強い思いで活動を再開されている中小企業経営者の姿をマスコミ報道により知ることがあります。また企業経営の復活を自らの力で切り開いていかれる姿にはこころ打たれます。

 中小企業の経営は、経営者の意欲と実力によって支えられています。その経営者が経営の意欲を失ったり、自分の実力を超える危機が来ていると経営者自身が判断したときには、未来に向けて勇気を持って行動していくことも、目の前の今を生きていくことができなくなってしまうものだと思います。
 厳しい困難に直面し経営が立ち行かなくなったときに、企業を潰すか、廃業するしか選択の余地が残されていないのが現実だと思います。
 中小企業の経営者は多くのブレーンや相談相手を持っているわけでもなく、最終的に決断を下さなくてはなりません。経営者が孤独だと言われるゆえんです。自分の会社は自分で守るしかないのです。

 まさしく、今は明日がどうなるかがわからない乱世の時代です。夢も希望も持てなく、朝起きて今日も生きていることができて良かったと思うしかない時代が乱世です。
 この乱世の時代に経営をされておられる中小企業の経営者の大半の方は苦しさに喘いでいるのが現状ではないでしょうか。

 そのような中、被災地でご苦労をされながらも頑張っている中小企業経営者の方は、現在の厳しい経営環境のことは話題にしますが、少しもへこたれていないのです。荒波が襲ってきても怖気づくことなく冷静に舵を切って回避する船長のように、的確な判断と、それに基づいた手法で、健全経営を続けていこうというパワーに溢れています。
 元気のある会社の社長に共通するのは、パワーがあることです。組織を統率するパワー、自分と社員の価値観を一致させ、やる気を引き出すパワー、社員が働きやすい環境を用意するパワー、もっといえば人間としてのパワーがあるのです。
 中小企業の会社経営にとって必要な『マネージメント・パワー』というべき力が漲っているのです。
 社長にマネージメント・パワーがあれば、どんな荒波を受けても会社は転覆せず、安定した航行を続けることができるのです。
 危機的状況にある中小企業を復活し再生するには、経営者である社長の『マネージメント・パワー』を高めていくことが何より大切であると思います。

 では、その『マネージメント・パワー』を高めるには、どのようにすればよいのでしょうか?「会社は社長次第」という言葉通り、社長の意思、意欲、行動が全て経営に直接つながっていきます。自らが今どのような状況にあるのか、自分自身を客観的に捉え、強みを活かし弱みを埋めることが『マネージメント・パワー』を高めることにつながります。しかし、頭の中で振り返るだけでは思い至らない点も出てくるかもしれません、そして目に見えないままでは具体的な改善につながらないこともあるかもしれません。人は自分で言葉に発した言葉を自分で聴き、また目で見て捉えたことで思考につながっていくのです。
 経営力を様々な視点でチェックし、どこを伸ばすべきか、そのような第三者的視点からフォローしてもらえる環境があるかどうかがこれからの経営には求められてくるのではないでしょうか。



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