2011年3月11日に起きた東日本大震災は今まで平穏に暮らしてきた国民生活に一瞬で大打撃を与えました。亡くなられた方へのご冥福と避難されておられる方へ心よりお見舞い申し上げます。 中小企業につきましても、直接また間接的にあらゆる影響が出ております。経営者の皆様には、この大難局を乗りこえて、未来に必ずいいことが来ると信じてリーダーシップを発揮していただければと思います。 東日本大震災の被害総額が民間機関の試算では20兆円といわれています。この破壊への建設復興が、必ず政府指導のもとに起きて来ます。「失われた財産」や国民生活に必要な「足らない商品」は、元に戻す復興が行われて行きます。 経営者にとって、今は過去最大の経営ピンチかも知れませんが、会社一丸となって、この苦境を乗り越えて下さい。必ず、チャンスが到来すると思います。 これから、中小企業の「ものづくり」や、建設・サービスの仕事はもとより、多くの産業が変化していくかもしれません。企業経営者は「未来は必ず良くなる」と思っていかないと生きていけないかも知れません。過去を振り返ると、逆境を乗り越えて、見事な人生を生きた人たちは、例外なく「物事を前向きに考える」「感謝の心を忘れない」「愚痴をこぼさない」「明るく謙虚である」という方向に、自分の心を鍛え続けてきた人たちであることが分かります。「感動と感謝」を忘れなかった人たちです。そのような人だから、ご縁のあった方々から苦境に立った時に助けの手を差し出していただけるのです。「艱難汝を玉にす」ということわざがあります。この苦難の時を乗り越えてさらに経営者としての価値が高まってくると思います。 自分の会社がこれからの社会の中で何が貢献できるかを、今こそ経営者としてしっかりと見つめ直していくことが必要かと思います。 社会に貢献していける会社として、 1)社長自身としてどうのなのか? ・経営理念を明文化し、社内に周知し、実践していますか? ・経営改善などに、毎日取り組んでいますか? 2)自分の会社の顧客(マーケティング)はどうか? ・トップセールスが重要。お客様や現場に、社長自ら、積極的に出向いていますか? ・お客様からの要望やクレームを「吸い上げる方法」が、確立されていますか? … 3)未来に向けての商品(サービス)は何がいいのか?
4)組織として貢献できる人材にしていくには何が必要か?
5)社会の変化に対応して成長が図れるのか?
6)活動できる財務状態になっているのか? ・決算内容(企業状況等)を金融機関等に正しく伝えていますか?
7)コンプライアンスも含め、しっかりした経営管理体制は? ・「今期の目標・計画」を、毎年作っていますか?
8)想定外の危機にどう対応していったらいいか? ・後継者についての方向性は決まっていますか?
これらの8要素について、この苦境に時に未来を築いていくために今一度自分の経営力を確認してみてください。 このような時だからこそ、経営者のサポーターである税理士・会計事務所の力を活用して、経営の維持を図ることが重要になってきます。すでに政府は今回の震災の影響から中小企業を守るべく様々な施策を講じています。自社が今回の震災によりどれくらいの影響を受けるのかを予測し、その影響を加味した上でどのような支援策を活用すれば良いのか、自社の現状把握と今後の対策についての計画を立てるなど、ともに汗を流せるパートナーとなる会計事務所とのご縁が、企業の存続に大きな役割を果たして行くのです。非常時にこそ、自社のことを一番に考えスピーディに情報を提供してもらえるかが重要となってきます。
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