よく聞く耳慣れた言葉に「ポジティブ思考」があります。この思考は、「すべてを明確に、肯定的に、積極的に考える」ことです。あいまいさ、否定的、消極的とは対極に立つ考えです。 人は本質的には、本来ネガティブな部分があるといわれます。何か行動を起こす前に不安、緊張、自制心などが葛藤を起こすことはよくありますし、また結果への期待が大きければ大きいほど、心はマイナスの方向に向いていきます。「本当に大丈夫かな」、「うまくいかなかったらどうしよう」など、行動目標に対する不安に加え、人からどう見られるのかといった目標達成には直接関係しない感情も重なり、より複雑にマイナスの感情が増幅されるのです。 そこで、何も対処しなければ、すぐに全身がマイナスの感情に包み込まれ、手足が冷たくなり、筋肉も収縮し、顔の表情もこわばって頭も回転しなくなってしまいます。経営者がこのような感情で経営の舵取りを行っていけば会社の先行きがおぼつかなくなってしまいます。 そうならないために、「ポジティブ思考」を身につける必要があるのです。「ポジティブ思考」とは、嫌なこと、つらいことを一瞬忘れたり、無視したりして楽観的になることではありません。「ポジティブ思考」は「すべてを明確に、肯定的に、積極的に考える」ことですから、マイナスの面そのものを明確にし、それが暗示するもの、そこから学ぶべきことをしっかり肯定的に受け止め、克服する方法を積極的に考えて、プラスの方向に向かう原動力とすることなのです。「すべてを明確に、肯定的に、積極的に考える」ことによって次のような効果が得られます。 (1)明るい気持ちになれる (2)挑戦する勇気が湧いてくる (3)脳が活性化する (4)自分に自信が持てるようになる (5)不安や緊張がなくなる (6)自分らしさを発揮できるようになる (7)行動力が備わってくる (8)プラスの価値に気づくようになる 会社の風土は、経営者の思い・行動がつくりあげています。経営者が「ポジティブ思考」を身につけ実践していくことにより、それがやがては、「すべてを明確に、肯定的に、積極的に考える」風土が会社に根付いてきます。 是非、実践して実感を味わってみてはいかがでしょうか。
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