第39回 未来に対して発想の転換する勇気を持つ

 経営者は、会社の顔です。ですから、どんなときでも逃げることはできません。
 最後の最後まで志を失ってはいけません。あきらめてはいけません。
 志を失わずにいれば、必ず、「時代の風向き」は変わってきます。
 常に希望を持ち続けることが大事です。

 会社は生き続けることが大事です。そのためには、経営を舵取りするトップが志を失ってしまえば、会社の活力がなくなり、生き残ることはできません。リーダーシップの発揮とマネージメントをきちんと実行していくことが大事です。

 世の中のニーズの変化のスピードがめまぐるしく速くなった現代では、お客様を増やし、利益を上げていくことは至難になってきています。しかし、どのような時代であっても、経営者はどうしたら成果を創り出せるかを考えていく責務があります。

 経営の神様と言われる松下幸之助氏は、自分の体験から学んだ「革新の十か条」なるものを残しています。


「 革新の十か条 」

第一条 やり方は無限である
 販売一つでも、成功する方法は一つではない。やり方は無限である。
 あきらめることなく、他に方法はないかを考え求め続けたい。
第二条 危機を認識する
 危機がないのではない。危機を発見する努力を怠っているのだ。
 どのような組織にも必ず危機は忍び寄ってくる。
第三条 感謝し、徹底した反省を行なう
 画期的な発明、発見、創造は、感謝と反省のなかから生まれてくる。与えられた使命、仕事に感謝し、徹底した反省を行ないたい。
第四条 困難は革新の端緒
 うまくいっているときは、なかなか革新はできない。困難であればこそ、気持ちも引き締まり知恵も出て、果敢な挑戦も可能となる。
第五条 白紙に戻して考える
 これまでの知識や常識、成功した体験のとらわれていたのでは、新しい生き方は見出せない。とらわれを抜け出して白紙で考えよう。
第六条 衆知を集める
 自分一人の知恵には限りがある。特に、これまでにない新たな方法、生き方は見出そうとするならばなおのこと、衆知が欠かせない。
第七条 大きな目標を掲げる
 概して人は、手近な目標だと小手先で解決しようとしがち。小手先で通じぬ大きな目標を掲げてこそ、抜本的な革新も図られる。
第八条 「できない」ではできない
 何事もやる前から「できない」と考えたのでは、できることもできなくなってしまう。まず、必ずできると心の底から強く信じたい。
第九条 勇気を持つ
 大きな変革には痛みがともなう。おびえず、ひるまず、伝統を大切にしつつも、変えるべきは大胆に変える勇気を持ちたい 。
第十条 最善の上にも最善がある
 きのうの最善はきょうの最善ではない。現状にあぐらをかかず日に新たなものの見方、取り組みを心がけたい。


 上記の「革新の十か条」は、経営を担うトップの心構えとして、現代にも生きる大切な言葉です。常に念頭において、経営活動に取り組んでいただきたいと思います。





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