第38回 経営者の大切な役割 「リーダーシップ」と「マネージメント」

 中小企業は経営者の力次第で、業績を持続させることや健康体であり続けることが可能です。その経営者にとって大切な役割は「リーダーシップ」と「マネージメント」です。


● 経営者の「リーダーシップ」のポイントは ●

1.企業理念の確立
会社が一丸となって、活動をしていく際の判断基準になるものです。
全員が会社の活動の源になるもの、求心力の原点です。
すべての従業員(正社員、派遣社員、パートスタッフ、アルバイト等)が会社の存在価値である、任務(ミッション)・価値観(バリュー)・将来展望(ビジョン)を分かっていますか?


2.戦略の立案
企業理念を実現していくために企業戦略を立案することです。
5W2Hを考えた会社の運営並びに従業員の活動が会社の任務(ミッション)・価値観(バリュー)・将来展望(ビジョン)の基づいたものになっていますか?


3.支援態勢
企業戦略を実行していく上で支援態勢を構築することです。
会社の経営資源がシナジー効果を創り出すことが必要です。
全従業員が会社の任務(ミッション)、価値観(バリュー)、将来展望(ビジョン)に基づいて活動していく上で必要な支援をされていますか?


4.本気で行なう
1〜3 のことを全従業員が、本気で信じて活動を行うことです。
全従業員が経営者を信じて、会社の任務(ミッション)、価値観(バリュー)、将来展望(ビジョン)を実行していき、改善提案等がされていますか?


● 経営者の「マネージメント」のポイントは ●

1.目標設定
システムとしての“企業活動の定義”と“戦略達成”のための目標を設定することです。
会社の経営活動における利害関係者が明確に定義され、その各々に対して達成すべき目標が、会社の任務(ミッション)・価値観(バリュー)・将来展望(ビジョン)に基づいて設定されていますか?


2.目標管理
設定した目標を達成していくための運用管理をしていくことです。
各目標に対しての達成度合いが定量・定性的に測定されて、ギャップが生じた場合の改善は図られていますか?


3.従業員のやる気
目標達成に向けての全従業員の業績評価や改善活動をきちんとしていくことです。
全従業員の会社の目標達成に対しての貢献度が定量・定性的に測定されて、その情報が会社と従業員の成長に活かされていますか?


4.緊急事態への対応
目標に対しての達成度合いに緊急事態が発生した場合に適切な対処をすることです。
会社の持続維持を阻害するリスク要因を検討し、効果的な対策は講じられていますか?


 きちんと実行していくためには、決算サイクル(Plan−Do−Check−Action)を実行していくことにが大切になります。また、それらを実行していくのは「人」です。働く人々の満足を最大限に得られるよう、配慮していくことも非常に重要なことです。

 経営者の大切な役割である「 リーダーシップ 」と「 マネージメント 」が日々の経営活動の中で行われているかを、点検されてみてはいかがでしょうか?





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