優秀な経営者にはマイナスをプラスに変える勇気を持っています。 その勇気は、「原因自分説」から生まれます。「自省の心」を常に忘れずにいれば、社内の改善に対する意識が高まり、企業体質も強くなっていきます。失敗の原因を外部に求めても、誰も助けてくれないのが経営です。 日頃から自己責任経営という立場で行動していれば、道は開けてくるものです。 そのために大事なことが二つあります。
次に、日々の経営活動の反芻です。経営の神様の松下幸之助氏は生前、「布団のなかに入ったら、一時間はその日のことを振り返って、考え、検討せんとあかんで。布団に入ってすぐ寝たらあかん。」と、言っていたそうです。実際、松下幸之助氏は毎晩、その日の出来事を反芻していたといいます。プロの経営者とアマの経営者の違いは、日々の商売で感じた喜びや疑問について、真摯にその意味を考えぬくことにあると思います。 オリンピック代表選手団のコーチの話です。オリンピックに選ばれる選手は誰しも素質に恵まれています。その中で頭角を現わし、メダルの取れる選手は共通点があるそうです。それは、練習や試合が終わるたびに「今日、どこがうまくいったのか?どこが失敗したのか?」を振り返るクセを持っていることだそうです。 「練習を終えた帰宅の電車のなかで」「試合が終わった控え室で」「お風呂に入っているときに」・・・。常に振り返る。何百回、何千回という「振り返る」の積み重ねが、長い年月を経て大きな差になっていきます。反対にいくら素質があっても、成果のでない選手は「練習しっぱなし」「試合しっぱなし」の日々を長年過ごしていってしまう。 そして、振り返ることをしない選手は、年月とともに成績も下がってその場から離れていくのだそうです。 松下幸之助氏の「日々の出来事の反芻」も、オリンピック選手の「振り返るクセ」もまったく同じことを言っています。もちろん、このことは経営者にも通じることです。 経営の責任を自らに課す「原因自分説」の考えで、日々の経営活動を振り返り、反芻して、自分の会社が未来に向けて成長できるよう、頑張っていってください。
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