引き続き、6要素から自社の経営改善をするための課題について、説明をしていきます。 今回は成長性です。 人間に成長過程の若者と成長がストップした熟年がいるように、会社にも伸び盛りの若々しい会社と、伸びが止まった老いが目立つ会社があります。 しかし、人間と会社には決定的に違うところがあります。 人間の場合は、生まれて成長し、青年期、熟年期、高齢期を経てやがて死に至るというライフサイクルからは誰でも逃れることはできません。 ところが会社の場合は、常に新陳代謝を行い、若返りの策を打つことで、常にみずみずしい企業体として、永続的に発展していくことが可能になるのです。 そのためには、会社の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」を毎年、継続的に、効率よく活用し、成長・発展に向けての活動を行わなければなりません。そうした活動がきちんと行われているかどうかを見るために【成長性】という評価項目があります。 この【成長性】は会社が成長する上で欠かせない「バネの強さ」を測るものです。ただし、この【成長性】は売上高の伸びや従業員数の増え方で単純の評価するわけにはいきません。売上も社員数も急速に伸びて評判になった会社が、実は利益がほとんどなく、そのうちに姿を消していったケースは多くあります。 会社の「成長」にはバランスが必要なのです。【成長性】を評価するための経営指標は以下の通りです。 [成長性]を判定するのは、以下の5つの項目です。
これらの判定結果によって「成長性の向上」を実現していくための改善課題で考えられるのは以下の通りです。
例えば、小売業の場合で、自社にとって安定性の判定からで、「販売力の強化」が課題であったとすると、以下のような検討項目が考えられます。 小売業「成長性向上」の改善課題(例)
決算書を分析・診断することにより、自分の会社の経営課題が明らかにされます。 是非、顧問の会計事務所にご相談してみてください。
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