第136回 決算には2つの真実がある それは「事実」と「実感」です

(16.04.14)

 決算には「真実」がある。その「真実」には2つある。1つは、「事実」という真実。それと「実感」という真実です。多くの経営者は、決算は「事実」だけが「真実」だと思っています。決算期になれば「貸借対照表と損益計算書」が中心で、「専門用語と数字の羅列」で「真実」の事実です。大多数の経営者は「決算書」を見ただけで、内容がわからないで「決算アレルギー」になってしまっているのです。

 これに対して「実感」という真実があります。経営を100とした場合、「数字で表わして」把握できるのは30%である。残りの70%は「数字でとらえにくいもの」、企業の運命を決める経営者の心のウエイトです。アメリカのMITという有名大学のコンピューターの権威の教授が、「経営内の情報でインプットしうるものは30%ぐらいしかない」と言い、衝撃を与えられたことがありました。70%は数字に表せない心の領域に属するもので、これが経営の発展に決定的な影響力を持っているのだと警告したのです。

 経営者は「会社をよくしよう」「こうありたいと思う」「夢や、思いや、目標」は、「実感」という言い換えもいいでしょう。経営は、「経営者の思い、経営理念、やる気、チームワーク、コミュニケーション」などといった経営システムにとって、極めて大切なもののほとんどが、数字ではなかなか表せないものが多いのです。

 「事実」だけ並べてみても会社を変えたり良くすることはないでしょう。「実感」から真実を導き出し、「真実」から逆の事実をつくっていくことが、プロセスで経営を求めていけるのです。「夢や目標やロマン」といった「実感」からスタートし、そこに具体的な数字を入れて、その数字を実現するのが、「決算診断提案書」です。

 決算には2つの真実がある。1つは「事実」という真実。2つは「実感」という真実です。「決算診断提案書」には、この2つが共存しているのです。1つの事実は、「決算の推移表」と「キャッシュフロー計算書」です。キャッシュ(現金)は、ごまかせないです。2つの「実感」です。「物言わぬ会社も」数字をもとに、社長に語りかけていくのです。「総合診断」の総合得点、そしてその背景にあるのが6要素診断です。「会社の数字」は、すべて「利益」に結びついているのです。この一年間の「売上・コスト・利益等」、計画と実績、経営者の実感の世界になるのです。

 「太陽が昇る」当たり前のことです。これは「事実」ではありません。「地球が回るから太陽が見えるんだよ!」「あなたはウソつきだ」とは言いません。「人間の素晴らしい感性で感じることは真実だからです。」

 「決算診断提案書」は、経営者の立場にたった「コミュニケーションツール」です。経営課題を経営者と共に考える。経営者に問いかける。熱意・想いを伝えていくのです。経営者が「安心して相談のできる人」、それが「決算診断士」です。


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