第120回 「数字力」を高めて、会社を守る!!

 前回のコラムに、会社を潰す社長の特徴の一つに、大ざっぱな人とご紹介させていただきました。その理由として、「経営者は数字を管理することも仕事ですから、どんぶり勘定では経営はうまくいきません。数字だけでなく、細かいことにも気づかないようでは経営者は務まりません。大胆と大ざっぱは違うからです。」があります。つまりは、「数字力」があるかないかが大胆と大ざっぱとの違いの分岐点といってもいいでしょう。

 今年のNHK大河ドラマは「黒田官兵衛」ですが、官兵衛が一生の主人として仕えた豊臣秀吉は「数字力」で、日々のものごとや、戦いの中でも、どうすれば出来るかを天才的に、頭の中で回転して、段取りから計画から、戦略へと導き出して、天下を取れたのも「数字力」があったからです。

 「数字力」こそ、仕事の現場で求められている能力なのです。検討中の案件をちょっと思い浮かべて考えていく能力です。数字を使って、意思決定への道筋を立てる能力です。「数字力」は、どんな仕事をする上でも最も本質的な重要な能力なのです。

 ユネスコの無形文化遺産に「和食 日本人の伝統的な食文化」が登録されました。和食には日本民族の知恵が織り込まれています。その中でも、料理や味の基本となるのが日本独特の「出汁(だし)」文化は、他民族とは一線を画する素晴らしいものです。和食にとって「出汁(だし)」が基本中の基本であるように、経営にとって「出汁(だし)」は、「数字力」かもしれません。数字を生かすのが「数字力」です。経営者の思いや考え方が、「経営力」「創造力」となり、「数字力」と一体となって成功へと繋がっていくのです。

 「数字力」のある社長は大局観を持ち、常に細心の注意を払いながら経営を行っています。数字に強くなるためには、一年間の経営の結果である決算書にある数字を読みこなせる力を身につけることです。読みこなせていけば、「数字」を経営にとって「価値」あるものにできるのです。そのために決算書を経営に生かす決算診断によって、決算書に表示されている「数字」を「数値(=数字の価値)」に変えることで経営者の「数字力」が身についています。

 決算書の数字は絶対的なもので、過去に戻って変えることはできません。だからこそ、結果である数字の結果を真摯に受け止めることが重要です。そして、その結果である数字を数値に変えて自社が経営的にどのような状況なのか。バランス良く成長しているのか、課題は何かを捉えることで、今期の目標や計画を考える大切な情報となるのです。毎年決算診断を受け、その時々の状況と課題を捉え、改善することで会社を発展へと導いていってください。



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