第114回 お客様から選ばれる企業になる!!

 いまや企業は消費者であるお客様から選ばれる時代になりました。お客様である消費者が満足するのは当たり前、お客様が感動してくれなければ、あなたの企業はえらばれないのです。お客様から支持されなければ企業は消滅してしまいます。「お客様が増えないね!モノが売れないね!」という考えではだめで、「お客様が買ってくれない!」「お客様が来てくれない!」と気づいた時が、不況から脱出できるのです。

 前者と後者では全く発想が違うのです。「売れない」という発想は企業の発想(プロダクトアウト)です。「買ってくれない」これはお客様からの視点(マーケットイン)の発想です。

 今までは「顧客満足」を実現することに関心が高まってきましたが、実際行われてきたのは、表面的なサービス技法の改善を図ることが顧客満足だというレベルの理解でした。

 最近、「顧客ロイヤルティ」ということが言われています。ロイヤルティとは「愛する者、信じる者には絶対背くまいとする個人的感情」と解説されます。

 「顧客ロイヤルティ」とは、企業と顧客の間に信頼関係を築くことを意味します。会社が、お客様との深い信頼関係を結ぶことです。お客様は、商品・サービスの価値が、信頼で裏切られることなく、末永く継続していくという、良き信頼関係を持っていくことが大切なのです。

 信頼関係を築く上で、二宮尊徳翁が残された言葉が参考になります。

遠きをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を買う
まして春まきて秋実る物をおいてをや
故に富有り
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す

 一寸先がどうなるか分からないのが経営ですが、常に将来を見据えてよく考えて手を打っていくのが大切なことです。どれだけ種まきができるか。それに耐えうるかによって、時期が来れば大きな果実を得ることが可能になってくるのです。目先のことしか行っていないと、収穫できるものが限られたり、不十分でも刈り取るしかなくなってしまうのです。信頼関係を築き「顧客ロイヤルティ」を実現することは、一朝一夕にはできないことです。常に、謙虚に反省し改善することを継続していくことで実現できるのです。

 年に1度、会社の決算にあわせて社長自身も自分の経営についての決算(経営の振り返り)をすることが、改善を継続することにつながります。経営についての質問に自問自答することでより経営を良くするためにどう改善すればよいのかの指針が見えてきます。「マネージメント・パワー」では48問の質問に答えていくことで、社長自身の経営力を客観的に見ることができるようになります。「マネージメント・パワー」は決算診断実践会会員の会計事務所が全国で実施しています。


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