日本航空JALを再上場させた最大の要因は経営者である稲盛和夫氏の存在ではなかったでしょうか。JALの経営層から一般社員まで全てに人の心にやる気の火を点して仕事にたち向かわせたからではないでしょうか。 その稲盛和夫氏が多くの経営者に勇気付けた言葉は数限りなくありますが、その中のひとつに、「知恵の蔵をひらく」があります。雑誌「致知」(2006年4月号掲載)の中に書かれた中に、
全ての経営者の方々が稲盛和夫氏になることはできませんが、ただ、いえることは会社は成長発展は経営者の知恵なくして実現することはできないということです。「知恵の蔵」の扉を開けるためには、経営者が自分の会社を良くするためにどうしたらいいかを真剣に常日頃から考え抜くことしかないと思います。 そのために、自分の会社の存在価値を高める毎年の目標を明確化しその目標に向かって真摯な活動をしていくことが何より大切であると思います。 「目標もなしに、重大なことを成し遂げられる人はいない」といったのは、有名な成功哲学のポール・J・マイヤーです。目標が人の情熱を喚起し、行動を起こさせる力の源泉となるのです。目標がないというのは、飛び越えるバーがない状態で走り高跳びをやるようなもので、モチベーションもないのです。 スポーツに限らずビジネスの社会でも、目指す目標がなければ一生懸命やっても素晴らしい成果を上げられるわけはないのです。目標達成に向けて経営者が知恵を最大限働かせる場所に「知恵の蔵」の扉をひらくヒントがあるのかもしれません。 企業経営についても同様に、会社の目指すべき方向(ビジョン)を明確にし、それを実現するための目標を設定して実践することで成功へとつながっていきます。そのためには、まず会社の現状がどうなのかを数字で知ることから始めます。企業経営の1年間の成果を見るには「決算書」を読み解かなければいけません。しかし、数字の羅列ばかりではなかなか全体を把握できませんし、何処に問題があるのかが一目ではわかりません。そこで、決算を分析・評価・診断し、現状を正しく把握した上で具体的な計画を立てていくことが必要です。 「決算診断」と「事業計画」で自社の将来を描くことが経営者の努めです。
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