第9回 経営を成功させるポイント(2)(サービス業・小売業編)

(サービス業)の会社が経営を成功させるポイント

・地域一番店になること
 同業種、商圏内の一番店となることが基本です。
 そして、この一番店となるためには、一般的には規模、立地などが必要条件です。

・閑散期時にも一定水準の集客を実現すること
 繁忙期は当然のこととして、閑散期時にもある程度の集客ができなければ、利益を出すことは難しくなります。
 会員制や曜日・時間帯・天候別料金等で料金設定をするなどの工夫をしているところも少なくありませんが、これだけでは成功の決め手にはなりません。キメ細やかな顧客管理が不可欠です。ひとつの考えですが、若干の手間をかけても稼働率の向上に繋がることができれば、収益性の改善に結びつくと考えてよいでしょう。

・サービス自体で差別化する
 サービスはヒト中心でされることが多いわけですが、サービスの提供する会社はさまざまな工夫を創造することができます。つまり、売り物のサービスを独自につくり出すことによって、差別化を図ることは可能ですし、そのサービスはメイン商品の差別化のための効果も大きいのです。

・健全性、清潔感とブランドイメージの確立(主として個人向けサービス)
 健全性や清潔感を実感できる店であることが大切です。また、そのよさは目でみてわかるものでないため、実績を積み上げていくことが広く消費者などにその評判とブランドを浸透させることも成功させるポイントです。現代では特に女性客の評価 を勝ちとるための店つくりが必要でしょう。

・人材の採用・育成システムの確立
 特に企業向けサービスは。専門性の高い人材を要求されることが多くあります。新卒だけでなく、中途も含めた採用と育成・定着する人事システムの確立ができれば強い競争力を持つことができます。


(小売業)の会社が経営を成功させるポイント

・地域一番店になる
 元請け、下請け構造の中では、一般的に下請け的立場で高い収益性を確保することは困難です。財務体質や企画・技術・営業力強化のための人材確保・育成(公的資格の保有者を含む)を進めることで、元請けとしての比率を高めることができれば収益性も上げやすくなります。

・人的サービスと労働分配率の適正化
 差別化という観点では、顧客管理の方法、接客力、アフターサービスなどで質の高い、際立った特徴を持つことができれば顧客増客になり、高い競争力を持つことが可能になります。
 一方、いくら質の高いサービスを提供できても人件費が多くては採算が取れません。一人当たりの売上や労働分配率(低いほどよい)が適正水準を十分クリアするものでなければなりません。そのためにパート化することも重要な課題になります。

・商品の原価管理の徹底
 商品の単品管理によって、売筋・死筋をよく把握し商品政策の推進、帳簿棚卸と実地棚卸の実施・照合によるロスや粗利益率の算出を毎月適宜行うことにが重要です。
 このことにより、初めて機会ロスや商品ロスを減らし、売上と必要な粗利益を確保できる管理体制をつくることができます。





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