第8回 経営を成功させるポイント(1)(製造業・建設業編)

(製造業)の会社が経営を成功させるポイント

・市場に合った独自製品・技術を持つこと
製造業の場合、その時々の市場に合った「独自の製品や技術」「競争力のある製品や技術」を提供することや「成長分野へのシフト」などができれば成功はより確実なものになると考えられます。
ただし、ブランドを持った製品メーカーが強くて部品メーカーが弱いというものではなく、製品には部品や半製品が、技術には特殊な加工技術、低コストで生産できる技術力、短期で納入できる生産管理力が含まれており、自分の会社がどのポジショニングにあっても独自性や競争力があれば成功することは可能です。

・取引先が大きく偏らないこと
売上のほとんどを上位2〜3社で占めていることがよく見受けられますが、それでは売上の50%を占める1社の取引が突然中断したり、倒産したりすれば一気に存続が危ぶれます。このようなことから、取引先の信頼度にもよりますが、1社で最大30%未満、3社合計で50%未満などの基準を持っておくことが必要です。仮にこの基準に当てはまっていない場合は、新規顧客の開拓や大口でない既存顧客との取引を考えていかなければなりません。

・生産管理(Q.C.D)を徹底する
Q(品質管理)、C(原価管理)、D(納期・数量管理)ができなければ、お客様の満足、当社に対する信用または、期待収益を上げることはできません。これらの3つの要素は各々が独立しているのではなく、各々が影響し合う点にも注意して下さい。
その際、実績の把握だけでなく、「目標管理」を行うことで初めて「管理」の徹底がされると考えて下さい。


(建設業)の会社が経営を成功させるポイント

・元請け業者になること
元請け、下請け構造の中では、一般的に下請け的立場で高い収益性を確保することは困難です。財務体質や企画・技術・営業力強化のための人材確保・育成(公的資格の保有者を含む)を進めることで、元請けとしての比率を高めることができれば収益性も上げやすくなります。

・独自技術を持つこと
仮に下請け的立場で受注が多くても独自技術を持っていれば顧客や物件を選ぶこともできます。このような意味で人材確保・育成・技術開発は重要なポイントです。

・原価管理の徹底
建設業の場合、物件が屋外で分散していることや人員構成から見ても工場よりも原価や納期管理に難しい面があります。
このため、管理のやり方次第で採算のとれる物件にもとれない物件にもなります。
現場と本社を連動させた原価管理体制の充実が成功のポイントです。





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