第6回 経営者自身の経営力(=マネージメント・パワー)を知る

 企業は何と言っても経営者次第であり、経営の考え方・行動が企業の全てを支配すると言っても過言ではありません。中小企業にとっての経営者の経営力(=マネージメント・パワー)は以下の8要素から評価します。

1.経営者自身 ・・・ 経営者として日常行動の中での基本的事項の実践度合からみます。
2.商品(サービス) ・・・ 自社の商品力を向上させるための施策・管理状況からみます。
3.仕   入 ・・・ ムダのない仕入を円滑に行い、原価を抑制できるような行動および管理状況からみます。
4.販   売 ・・・ 会社の力である「売上」増大にむけての活動状況からみます。
5.人   材 ・・・ 社員の採用・教育、並びに定着を高めるための行動等が、計画的に行われているかからみます。
6.財   務 ・・・ 財務状況の把握と、健全財政に向けての行動の状態からみます。
7.経 営 管 理 ・・・ 経営計画の実施および社風創りの取り組み具合からみます。
8.危 機 管 理 ・・・ 自社を取り巻く様々なリスクに対する管理状況からみます。

 経営者の方が上記の8要素についてどのように考え、行動されているかによって、会社の経営力(=マネージメント・パワー)は決まっています。

 経営者はその際に次の7つのポイントを常に念頭に仕事をされていくことが肝要です。

1.これからわが社をどんな会社にするか
 これは経営者にしか考えられません。今後の会社のビジョンを考え、いかに社員に伝えていくかが重要です。

2.方向性を示す・戦略をつくる
 夢を現実にまで結びつけるためには多くの課題があります。これらの課題の優先度を付け、解決策の内容を決めていくのは重要です。

3.違い、差別化・一番商品を考え続ける
 他社と同じことをやっても会社の存在価値はありません。
 会社の独自性、他社との違い、一番商品・一番技術・一番サービスは何かを常に探求していくことが重要です。

4.考える・考えさせる
 「やる」と「やらされる」では月とスッポンの差があります。
社員が常に自分で考え、行動する習慣を持てるように指示することも重要です。

5.後始末をする
 ビジネスにクレームは付きものです。クレームの対応によっては、固定客、上得意先になる可能性は高いのです。 クレームの対応策も大事なことです。

6.意思決定
 経営者は会社の最終責任を負います。誰も後ろにはいません。
 会社のあらゆることに関して最終的な意思決定をしなければなりません。

7.資金繰りを上手に行う
 中小企業経営者にとっては、「資金繰り」の仕事は心休まることがありませんが、ここをおろそかにすると企業活動はストップしてしまいます。
 常に目を光らせていかなければなりません。

 以上の7つのポイント、言ってみれば経営者のしなくてはいけない仕事をよく理解いただき、ご自身の経営力(=マネージメントパワー)を高めていってください。





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