第1回 21世紀は中小企業の時代である

 弱者は生き残る。自由競争の社会は弱肉強食の世界。小さいものが負け、大きいものが勝つは当然と思えていた。不思議なことに最近では大企業が倒産し、小企業の繁盛成功も多くなってきた。繁盛と衰退を分ける要因は、いったい何でしょうか。業績が伸びないと悩む小規模店は、本当に店の小さいことが不審の理由なのでしょうか。経営者の衰退理由を「店が小さいから」「場所が悪いから」「ライバル店が増えるから」と言う。

 本当にそうでしょうか。お客がこない理由は歴然。「店が汚く、料理がまずく、店主の活気がない」。つまり経営者自身の中に店の最大の弱点が潜んでいたのだ。自分に非があるのを認めるのは勇気がいる。自らの弱点を見つめ、克服しようというところから店づくりが始まる。ダメ店主が心を入れ替え、腕を磨き、店を改造して再オープンに臨むと、予測を上回る売上を達成し、繁盛していくのである。その中には数字で把握し、反省し、繰り返しがある。

 弱点を直視して、その改善を図るのが基本である。「一病息災」という言葉がある。弱点は不利であっても、カバーする努力で結果は逆に良くなる可能性もある。弱点を抱える弱者であるとしても、悲観することなく、弱点から目をそらさず、自分の弱点をしっかりと見つめて、最強のたくましい弱者を目指して欲しい。経営には、P−D−C−Aサイクルがある。目標からチェックがある。後始末が決算である。この決算に社長は最大の関心を持って欲しい。

 「決算」数字を分析し、今後の戦術を考えるのは、社長しか出来ない。自分で読み判断できるようにすることである。

 「決算の関心度」がある。
 (1) 決算を会計事務所からもらうだけで見たくない。
 (2) 決算書は見るが問題はわからない。
 (3) 決算書で経営の問題が発見できる。
 (4) 決算書で経営の問題を発見でき、必要な経営判断ができる。

 (1)の状態では会社の明日は存在しない。せめて(3)の状態まで高まる努力をして会社を21世紀の優良企業へなって欲しい。





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