会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第37回 「財務編」まとめ


 今回が財務編の最終回。そこで、これまでの内容を振り返って、財務編のまとめとしたい。

  1)会社を一艘の船だと考え、全社員で全体を強くするという意識をもつ
  2)船を強くするためには問題を明らかにすることが不可欠
  3)決算書を活用すれば財務からみた会社の問題をつかむことができる
  4)財務には「攻撃力」「守備力」「持久力」の3つ視点がある
  5)「攻撃力」「守備力」「持久力」のバランスをみて改善の優先順位をつける
  6)「持久力」をつけるために大切なのはバランスシート(B/S)
  7)「儲け」とは会社にお金が残ることであり、決算書の利益は「儲け」ではない
  8)売上や利益にとらわれるのではなく、現預金の残高も目標として設定する
  9)売上をあげなくても、時間をずらせば会社の現預金は増加することを知る
 10)自社の理念に基づき財務の在り方を定義することが経営者の大切な仕事
 11)経営者に必要なのは財務の知識ではなく専門家を使い倒すための智慧

 財務の切り口から自社の問題を明らかにするために必要な視点をお伝えしてきたが、これはあくまでも問題を発見するに過ぎず、予防措置になるものではない。問題を発見したらその解決の為に決然と行動に移っていただきたい。問題は未来を明るくするための大切な資源であり、未来を予見するもっともよい方法は、自らその未来を創りだすことなのだから。

 次回からは財務の視点を離れて、組織の機能が儲けを生み出す構造になっているかを確認していく。