会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
一覧はこちら

第24回 会社の健全度が一目でわかる『資金格付』!?


 これまでに見てきた、資金の4つの種類と二つの性質を分析すると、その会社の健全度を表す『資金額付』が見えてくる。ランクと説明は次の通り。

格付 タイプ 内容
AA 完全自立型 過去からの“儲け”で全て資金繰りが回っている、当たり前の会社。決してすごい会社ではない。
自己資本充実型 “儲け”だけではまだ資金は回らないが、過去の儲けに資本金をプラスすれば資金が回る会社。創業期はこのタイプが多くなる。
借入金依存型 金融機関や役員からの借入で資金が回っており、自力では資金の回せない危険な会社。債権者との関係性が悪化すると資金難に陥る可能性が大きい。
取引先依存型 金融機関や役員からの借入では事足りず、取引先の支払のサイト猶予で資金が回っている会社。取引条件の変更でたちどころに資金繰りが悪化する。
自転車操業型 短期借入や手形の割引等で資金が回っている会社。経営者は常に資金融通にエネルギーを使っており、本業に集中出来ない。常に漕がないと倒れてしまう。
突然死予備軍 翌月払う社員の給与や源泉税で資金繰りが回っている。緊急手術を要する段階。助かる可能性はかなり低いといわざるを得ない。

 この格付けは経営者、経営幹部の感覚とずれていることがほとんど。「我社は借入が多いから『借入依存型』かな?」と言っていた社長の会社が実は『自転車操業』だったり、居酒屋のホールマネージャーが「毎日忙しいから当然『完全自立型』だ」という会社の経理が「資金繰りが苦しいから『自転車操業型』だ」と言ったりする…。人間の感覚は全く当てにならない。

 さて、あなたの会社の格付けはどのレベルだろうか?早速確認してみよう。わからなければ航海士である会計事務所に確認しよう。


格付けには「資金会計」の知識が必要です。会計事務所に聞いてもわからないようであれば、弊社までお問い合わせ下さい。(メールアドレス:kyoudoutai@kusumoto-jp.net