会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第18回 さて、ここからが本番!『持久力』を確認しよう


 第6回〜17回の全12回に渡って、「攻撃力」と「守備力」を強くする方法と、それを認識する為の『計器』について確認を行ってきた。どれも重要なポイントだけれども、実はこれは船(会社)の表面上の課題を確認する指標に過ぎない。本当に大切な船の内側に潜む問題を浮き彫りにする力、それが「持久力」。つまり、ここからが本番!

 持久力を確認するには二つの視点が必要になる。一つが『燃料(資金)の種類』で、もう一つが『燃料(資金)の量』

 会社にとっての燃料は資金(お金)。その資金に『量』がある事はわかりやすいが、資金に『種類』があるという話にはピンと来ない方が多いだろう。当然ながら貨幣の種類を言っているのではない。同じ一万円というお金があっても、そのお金に種類があるという話。その種類を明確にし、流れをつかむのが第一の視点。

 例えば、A社とB社の金庫に同じように一千万円あったとしても、実はその種類によってA社とB社の評価は全く異なるものになってしまう。何故ならその種類は『質』によって分類されているからだ。

 資金においても、まさにOne bee is better than a hundred flies.(蠅百匹より一匹の蜜蜂の方が価値がある)なのである。社長の会社の資金は質の高い資金になっているだろうか? 幾ら量が多くても、質が悪ければ資金が存在する事にならない場合がある。次回から資金『種類と質』について詳しく見ていく事にする。