会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第11回 『攻撃力』はこうして強化すべし!(その3)


 攻撃力からは俊敏性も伺える。なぜなら、人間でいえばよけいな脂肪を蓄えていないかが分かり、船でいうと余分な荷物や装備が、航海にいらぬ負荷をかけていないかがわかるからだ。つまり企業が保有している資産が、無駄無く企業の目的達成のために活用されているかを確認するのが攻撃力なのである。

 裏返して言えば、企業の本来活動とは関係なく、将来値上がりするからという理由で購入した不動産や、不必要なまでに高級な社用車、経費になるというキャッシュで見れば不思議なロジックで売りつけられた絵画、趣味と実益をかねるからというもはや経営とは全く関係のない、見事なまでに意味不明な理由で購入したゴルフ会員権…。

 保有している資産の大半がそのような無駄な資産の会社を見たら、皆さんはどう思うだろうか?経営者がどれくらい目的に対してぶれていないか?そんな事が決算書から見えてしまう(決算書って恐ろしい…)。

 さて、あなたの会社の資産は、一貫して目的達成に向かって活用されているだろうか? 無駄な脂肪や無駄な積み荷になっていないだろうか? 航海士である会計事務所に相談してみよう。無駄なものが発見されたらすぐに対応しよう。処理のしやすさでは、身体についた脂肪よりもまだまし? だから。