会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第10回 『攻撃力』はこうして強化すべし!(その2)


 簡単に言うと攻撃力は『稼ぐ力』。稼ぐ力を強くするというと、多くの経営者は『売上げをあげる事』と考える。しかしそれは間違い! 大切なのは「付加価値」。売上げが下がっても付加価値が上がれば問題ない。そこで、今回は付加価値とは何か? について考えたい。

 例えば、文房具店に行って画材一式を1,000円で購入したとする。その画材で描いた絵が、1,000円以上で売れたら利益になるのは当たり前の話。さて、その絵を書いたのがあなただとしたら、いくらで売れるだろうか?

 一方、同じ画材でピカソが絵を描いたとする。今度は幾らになるだろう? あなたの描いた絵よりかは遥かに高値がつくだろう(これは一般論で、話を分かりやすくする為の比喩であって、あなたの画力を否定するつもりは毛頭有りません)。同じ画材(原価)で書いた絵なのに、商品の価値は全く異なってしまう。それが付加価値であり、一般的に言うブランド力なのだ。

 更に、1台の車を10人が10時間で造れる会社と、5人が5時間で造れる会社とが有れば、当然後者の方が付加価値は高い。この付加価値は生産力と表現される。

 はじめに書いたように、ただ売上げを上げるだけでよければ、体力さえ有ればいい。M&Aやマーケットの水平展開で売上げは伸びる。一方ブランド力や生産力を生み出し、付加価値を高めるには智恵が要る。つまり、攻撃力とは企業が持っている智恵の力なのだ…。あなたの会社はどの程度智恵のある会社なのか?決算書からはそんな事が見えてしまうのだ(決算書って恐ろしい…)。

 さて、あなたの会社の智恵の力はどの程度だろうか? 航海士である会計事務所に相談してみよう。