会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第 6回 船の状態を見抜く為の『3つの視点』は経営の常識!?


 (1)会社を船に例える事、(2)船の強さを測る物差しとして、財務状態を確認する事、(3)財務状態から見える多くの問題は、未来を切り開く大切な宝物である事、(4)航海の羅針盤としての決算書、航海士としての税理士を活用するとよい事、(5)その準備ができたらゴーイング・コインサーンを目指して船出をする事。以上をこれまで確認してきた。

 次に、船の状態を確認する「3つの力」について紹介していく。企業の活動を財務的な視点から説明すれば、(1)資本を営業活動に投下し、(2)営業活動によって収益実現し、(3)その収益を回収して、(4)次なる資本を蓄える。という一連の流れになる。

 その流れを3つの力に整理する。

 一つめは「攻撃力」。文字通り攻める力がどの程度あるかを確認する攻撃力は、主に営業活動によってどの程度収益を実現する力を持っているかを確認する視点となる。

 二つ目は「守備力」。守備力は、攻撃によって生まれた収益を効率よく回収し、次の資本投下の為に資産を蓄える体質になっているかを把握する為の視点になる。

 最後は「持久力」。持久力は、会社に万が一のことがおこった場合、どの程度耐える力を持っているかであり、変化への対応力が確認できる。

 自社の「攻撃力」「守備力」「持久力」を把握しているか?漠然と財務状態が良い、悪いといっていないだろうか?攻撃ばかりに気を取られ、守りがおろそかになっていないか? 守りに集中するあまり、攻撃を手抜かってはいないか?

 それぞれの力をバランスよく育てていこう。航海士である顧問税理士にバランスに狂いがないかを訪ねてみよう。