会社を良くする「経営の教科書」
経営の教科書
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第 2回 船の強さは何で測るのか? ゴールを明確にする事から始めよう!


 会社を船だと例えたら…。安定航海をする為により強い船にすることは共通の願いになる。そこで大切になるのは「強い船とは何か?」を明確に定義すること。

 当然、「強い船」の定義は経営者の価値観によっても、業種や、業態によっても違ってくる。でも、一つだけぶれない指標がある。それが財務。財務は経営活動の結果の集約であって、未来を保証すものではない。しかし、過去の経営活動の全てが集約しているから、決して誤魔化すことは出来ない。数値は嘘を付かない。だから、過去の活動が会社を強いものにするものであったか否かの答えが明確に出てしまう。分かる人がその会社の財務状態を見たら、経営者の考え方まで見えてしまう…。財務って恐ろしい…、でも役に立つ。

 誤解してはいけないのは、規模の大きさが強さではないという事。売上や社員数が少ない、所謂小さな規模の会社でも素晴らしい財務体質の会社は数多く存在する。一方で会社の規模がいくら大きくても、今日・明日の行方も知れぬ「いかだ」クラスの船も数多く存在する。大きな規模を目指す必要はない。財務体質のいい会社にしよう。

 では、いい「財務体質」とはどんな状態なのだろうか? 前回ご紹介した「戦艦」クラスの財務体質とはどんな状態なのだろうか? 先ずはその答えを知ることから始めよう。

 社長は財務の専門家である必要はないから、会計事務所に訪ねよう。良い財務体質について明確な答えを出してくれる会計事務所と付き合おう。社長のそばにいる会計事務所は社長に適格なアドバイスをしてくる航海士になってくれているだろうか…?