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HOYAが分配可能額を超えて自己株取得
(16/06/13)

 HOYA(東証1部上場)は5月18日、会社法の規定する分配可能額を超えて自己株式を取得していたことを公表した。

 同社では平成28年2月に行った取締役会での「自己株式取得決議」に基づき、同年3月31日まで荷物のお受け取りに関するお願い合計250億1,600 万円の自己株式を取得するとともに、4月になってからも合計49億8,400万円の自己株式を取得している(いずれも市場買付の方法による取得)。こういった自己株式は「株主への分配」という点では配当と効果が似ているため、配当と同様に、会社法及び会社計算規則に基づき算定される分配可能額の範囲内で自己株式を取得する必要がある。ところが、同社が3月31日までにとり得した186億4,000万円の自己株式および4月以降にとり得した自己株式のすべてが、分配可能額を超過した取得であったことが判明した。

 HOYAでは第三者委員会を立ち上げ、会社法の規定に反して自己株式を取得してしまった原因等についての調査を依頼している。調査結果は6月中旬に公表される予定だ。


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