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のれん償却額の表示場所
(16/02/22)

 企業結合時に、取得原価が、受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合には、その超過額は「のれん」となり、下回る場合には、その不足額は「負ののれん」となる。「のれん」は資産に計上され、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却される。ただし、のれんの金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。一方、「負ののれん」は、当該負ののれんが生じた事業年度の利益として処理される。

 ここで注意したいのは、のれん償却額の表示場所である。負ののれん償却額は営業外収益に計上することから、対称的にのれん償却額は営業外費用に計上するように思えるかもしれない。また、連結時の科目である「持分法による投資損失」と同様に考えて、営業外費用に属すると誤解している向きもあるかもしれない。

 正しくは、のれん償却額は販売費及び一般管理費に表示することになる。負ののれん償却額の表示場所と対称的ではないので要注意だ。



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