監査役監査に際しては、不祥事が起きてから動くのではなく、不祥事が起きる前に不祥事を起こさないための体制整備・運用に関する監査(予防監査)を行うことが望ましい。 そのために参考になるのが、日本監査役協会がこのほど公表した関西支部監査役スタッフ研究会「予防監査に重点を置いた監査役監査と監査役スタッフの役割〜社内及びグループ会社からの情報収集、コミュニケーションのあり方〜」である。 これは同協会関西支部の監査役を対象とする実務部会に登録している会社を対象に行われたアンケート調査結果の分析に加えて、同研究会での議論を踏まえ、監査役スタッフの役割を整理し、「企業不祥事防止に係るチェックリスト」を提案するもの。 不祥事防止のための情報収集活動状況、執行部等との意思疎通・情報交換状況等についての各社の状況の分析が行われるとともに、子会社における不祥事事例の活用、不祥事発生時の重大化防止策がとりまとめられている。巻末には「企業不祥事事例」や「企業不祥事防止に係るチェックリスト」がとりまとめられている。 チェックリストの活用に加えて、アンケート結果にちりばめられた各社における監査役監査の工夫点についても、是非自社の監査に取り込んで欲しいものだ。 |
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