III-8 |
8 修正申告等となった場合の附帯税 |
(1) 過少申告加算税
(2) 重加算税 納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは、その納税者に対しその計算の基礎となるべき税額に100分の35の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が、過少申告加算税に代えて課されることとしています。 相続税においては、仮に無記名債券が税務調査で発覚した場合、仮装・隠ぺいの意思ありとして判断され、重加算税として処理されることが大半といえます。(仮装・隠ぺいの事実を知らない相続人に対する加算税は過少申告加算税として処理されます。) (3) 延滞税 次に掲げる場合は、その法定納期限の翌日から完納の日までの期間に応じ、その未納の税額に年14.6%の割合による延滞税が課されます。ただし、納期限までの期間又は納期限の翌日から2月を経過する日までの期間は年7.3%(ただし、平成12年1月1日以後については、「各年の前年の11月末日の商業手形の基準割引率(公定歩合)+年4%」(特例基準割合)が年7.3%に満たない場合は、その特例基準割合)により、その後は年14.6%の割合により課されます。 (1) 期限内申告に係る国税を法定納期限までに完納しないとき (2) 期限後申告、修正申告、更正又は決定による国税があるとき (3) 納税告知に係る国税を法定納期限後に納付するとき (4) 予定納税に係る所得税を法定納期限までに完納しないとき (5) 源泉徴収等による国税を法定納期限までに完納しないとき なお、法定申告期限から修正税額の納付の日までの期間に対して延滞税を徴収することとなると、税務署の事務配分上の都合で税務調査の時期が遅れた納税者にとっては不利な取扱いとなってしまうことから、法定申告期限から1年以上を経過した後に修正申告書を提出することとなった場合には、延滞税に対する除算期間が設けられています。このような場合には、法定納期限から1年を経過する日の翌日から修正申告書を提出した日までの期間を延滞税の計算期間から控除することとされるのです。 ただし、重加算税の対象となったような悪質な不正等があったものとされる修正申告に伴う延滞税の計算においては、除算期間はありません。 |